地域のチカラ ~伴走支援の現場~
事業所紹介2023
地域と一緒に歩んでいけるスイーツづくりを目指して
青谷の酒蔵地域「山根酒造場」とコラボした日置桜ケーキは、土産品や贈答品として人気を集めている。「地元の食材を使っていくことを大切にしていて、開店当初から地酒を使った菓子を作りたいと考えていました」。そう話すのは、鳥取市気高町で洋菓子店を営む長茂雄さん。
一口頬張れば、ほのかな日本酒の芳醇が口の中に広がるケーキは、地域貢献に一役かっている。
▼顔が見える菓子作りがモットー
長さんは、鳥取市浜村の老舗和洋菓子店「みどりや」に生まれ、菓子作りは身近なもので、憧れでもあった。大阪の洋菓子店で10年働いたのちUターン。実家を手伝い、5年前に独立した。
「小さな頃から親の姿を見てきて、地元でやりたい気持ちがありました。大阪時代は問屋さんから買っていた食材を使用していたが、今はできるだけ地元の生産者さんを訪ねて仕入れています。作り手の顔が見えると、この素材で美味しいお菓子を作ってやろうという気持ちになりますね」と話す。
青谷町産の二十世紀梨は蜜漬けにして3種類の焼き菓子にし、ビワはケーキに。そのほか気高町産のブドウやイチゴなど、旬のフルーツを探し回りながらケーキを作っている。
「車で走っていても、あそこは何を育てているんだろうとか、このフルーツがいい頃だなぁとか。それを使って何を作ろうかといつも頭の中はお菓子のことでいっぱい」と話す長さんのお店には色鮮やかなケーキがショーケースに並ぶ。