地域のチカラ ~伴走支援の現場~
エゴマ栽培で地域を活性化
過疎化と高齢化が進む鳥取県若桜町で、地域活性化のためにエゴマ栽培が注目されています。若桜農林振興は、耕作放棄地を活用し、米とエゴマを栽培・生産することで地域に貢献しようとしています。
1999年に設立され、農作業や森林関係の業務を請け負う中で、6年前からエゴマ栽培を開始しました。
エゴマは栄養価が高く、特に「α−リノレン酸」を多く含む食材として注目されています。
小林正樹社長は、「人口減少や高齢化が進む中、少しでも地元に貢献したい」と語り、エゴマ栽培を地域活性化の起爆剤と位置づけています。町が建設した搾油施設で生産されるエゴマ油は、「生搾り」と「焙煎搾り」の2種類があります。生搾りはフレッシュさが特徴で、焙煎搾りは香ばしさがあり、初めての人にもおすすめです。
また、焙煎したエゴマの実をそのままパック詰めした商品も販売され、東京や大阪のホテルやレストランでも扱われています。
若桜農林振興は、無農薬で栽培し、品質管理を徹底しています。選別機と人の目で7〜8回の選別を行い、最高品質のエゴマ油を提供しています。
小林社長は、「町民にもエゴマ栽培を広め、耕作放棄地を減らし、若桜町を元気にしたい」と意気込んでいます。
米とエゴマ栽培を通じて、若桜町の地域活性化を目指す若桜農林振興の取り組みは、過疎化と高齢化が進む中での新たな希望となっています。地域の特産品として、品質にこだわったエゴマ製品を提供することで、町の魅力を発信し続けています。
▼経営支援専門員の声 東部商工会産業支援センター 主任 浦木 陽介
「若桜町の特産品であるエゴマ油を何とか広げていきたい」という相談が販路支援のきっかけでした。
小林社長はいつも笑顔で明るく前向きで、こちらも元気をもらいながら打合せを行っています。社長は積極的に商品のPRに取り組まれており、社長の人柄も相まって、販路先も増えています。
今後も販路開拓や商品開発も含め、小林社長とともに企業のさらなるステップアップを目指し、商工会は寄り添った支援をしていけるよう努めます。
【事業所概要】 ■事業所名:有限会社若桜農林振興 ■事業内容:農業作業受託、加工施設管理 ※米・エゴマの栽培及び生産 ■住 所:鳥取県八頭郡若桜町若桜801-5 ■連 絡 先:TEL 0858-82-1730 ■H P:https://wakasanorin.com/ |