地域のチカラ ~伴走支援の現場~
アウトドアを通して「生きる」を考える
「アウトドアも保育も手段の一つ。関わる人達の『幸せの1ページ』に貢献するのが役割です」と語るのは、大山町でアウトドア体験や自然を使った保育を提供するLIBERO-joinzの井上達也代表(44)東京都出身。大学卒業後に保育士として15年間働くなかで、保育に関する様々な疑問が湧いてきた。改めて自分の生き方を見つめ直し、趣味の「旅」を通じて、「自然と共に生きるという事」を表現するためにアウトドアのフィールドを選んだ。
2011年の東日本大震災は、彼にとって大きな転機となった。保育士を退職し、アウトドア専門学校で学び、さまざまな資格を取得。全国を旅した彼が「生きるうえで全てが揃っている」鳥取を選んだ。「海も山もあり、日本の縮図のような場所。四季折々、自然の中で食べ物やアウトドアが楽しめ、恵み多き場所。」と井上代表は語る。
現在は、大山周辺をフィールドに、自然ガイドやデイキャンプ、SUP、カヤックなど多様なアウトドア体験を提供している。彼の活動の根底には「自由」の理念があり、自分の軸を持って生きることの重要性を強調する。「アウトドア体験を通して『自分で考え、判断し、行動する』を体感し、愉しみながら考えるきっかけにしてもらいたい」という。
また、保育士の経験を生かし、子どもたちにもアウトドア体験を提供し、世代や障がいの有無は関係なく、ユニバーサルに楽しめるようモルックの普及にも力を入れている。「小さな体験から『鳥取に住んでよかったな』と思えるような人が増えるよう貢献したい」と語る。彼の活動は、アウトドアと保育を通じて人々の人生を豊かにすることを目指している。
▼経営支援専門員の声 西部商工会産業支援センター 主任 松嶋 遼太郎
アウトドアガイドとしての創業相談が支援の始まりでした。自分の人生を主体的に生きる為の要素を楽しみながら考える事にアウトドアを選択されている真意を知る事ができ、「関わる人達の幸せの1ページに貢献することが役割であり、アウトドアや保育は手段の一つ」と強い想いを持った井上さんの次のステップが円滑に進むように、これからも良き相談相手となり、今後の発展を後押しできるような支援を継続していきたいと思います。
【事業所概要】 ■事業所名:LIBERO-joinz(リベロ・ジョインズ) ■事業内容:アウトドアガイド ■住 所:鳥取県大山町 ■H P:https://sfidaac32.wixsite.com/libero32
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