地域のチカラ ~伴走支援の現場~
キッチンカーやクレープ店で町ににぎわいを生む
「人の集まる場所を作りたい」と話すのは、大阪から青谷町(あおやちょう)にUターンした野藤佳佑さん、幸恵さん夫妻。キッチンカーを走らせ、クレープ店を開くなど、にぎやかで心おどる空間を次々と作っている。
▼Uターンし、キッチンカーを開業
子育てに良い環境を探して、佳佑さんの出身地で、自然豊かな同町に2020年11月に移住した。二人は会社員だったが、そろって実家が自営業なこともあり、自分たちで何か始めたいと決心。コロナ禍でも、持ち帰りで需要が見込めるキッチンカーを思いついた。以前に比べて店舗数が減った町内を、にぎやかにしたいとの願いもあった。
メニューとして頭に浮かんだのは、幸恵さんの実家の居酒屋で食べた焼きそば。秘伝のソースのブレンドを頼み込んで教わり、ぴったり合う麺をいくつも試し、優しい味を再現した。
独自のレシピで作る熟成からあげや、県産のねばりっこを使ったお好み焼きなどもメニューに加え、翌年春に「キッチンカーつばさ」を開業した。お祭りや企業でのケータリングだけでなく、出店の機会を増やしたいと、キッチンカーを集めたイベントも定期的に主催している。2023年には、コーヒーと焼き菓子を出す2台目のキッチンカーを加えてパワーアップし、週末を中心に、主に鳥取県の東・中部を走り回っている。
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▼クレープ店も開き、町のにぎわい創出を目指す
しかし、キッチンカーは天候の影響が大きく、冬は出店できるイベントも減る。まだ幼い子供たちを、車に乗せて出店するのも難しい。そこで、実店舗を持ちたいとの思いが膨らんだ。「青谷にあったら面白い」とクレープ店に決め、商工会に相談した。
商工会とは移住直後からの付き合いで、「書類作成などを助けてもらっています」と佳佑さん。紹介された補助金を活用して、町内の元薬局を改装、作業もできるだけ二人で行った。そして、昨年3月に「くれーぷと焼き菓子のお店 283Crepe(つばさくれーぷ)」をオープン。地元産の牛乳やバターなどをたっぷり使い、試作を重ねた生地は、食べ進めるにつれて「パリッ、サクッ、モチッ」と三種類の食感が楽しめる。ケーキやクッキーも並び、週末には1時間半待ちの行列ができたことも。実店舗が大人気でも、楽しいから、とキッチンカーも続ける。
「ないなら自分たちで作ってしまおう」と、次々とアイデアを形にする野藤さん夫妻。「運やタイミングがよかった」と謙虚だが、とことん研究する熱心さや行動力が、地元に新しい風を起こしている。町内に、県内に、人を集め、これまでになかった楽しさを広げている。
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▼経営支援専門員の声 東部商工会産業支援センター 主任 安田 千尋
支援のきっかけは、佳佑さんのUターンでした。創業支援をはじめ、持続化補助金の活用、他事業者とのマッチング支援などを通じて、佳佑さんが目指す理想の店づくりをサポートしてきました。 「店をきっかけに青谷町ににぎわいを」という思いを共有し、今後のさらなる発展に期待しつつ、わくわくしながら事業者に寄り添った支援を続けていきたいと考えています。 |
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【事業所概要】
■事業所名:つばさ
■事業内容:飲食業
■インスタグラム:
・キッチンカーつばさ
https://www.instagram.com/tsubasa_aoya?igsh=aWFkcDZxeG11N3c%3D&utm_source=qr
・つばさクレープ
https://www.instagram.com/283crepe_aoya?igsh=endjejQwbm40dzRl&utm_source=qr