地域のチカラ ~伴走支援の現場~
忠実に再現されたデニムを作成
時代を纏う体験を提供する
デニム製作を手掛ける㈱B.O.T(日野郡日野町下榎132-1、竹永正俊代表)に、全国から注文が相次いでいる。
同社は、令和2年に日野町で創業し、5年6月に法人化、6年には店舗を伯耆町へ移転しリニューアルオープンした(西伯郡伯耆町荘五55-23)。創業当初から商工会の支援を受けており、法人化時には専門家による設立支援、今では補助金や助成金の相談をうけているという。
同社が製作するデニムは、戦前から戦後にかけてアメリカで着られていたデニムを、細部に至るまで再現し、復刻したもの。
忠実に再現するため、生地メーカーに糸の作り方から染め方まで指定し、当時のアメリカで使われていた生地を再現。縫製には100年以上前のミシンなど当時と同じもの、同じ技術で縫い上げるというこだわりぶり。
竹永代表はその理由について「当時のミシンにしか出せない、しわや色落ちがあります。当時のミシンを仕入れても正常に動くものはほとんどなく、自分でメンテナンスを行い使えるようにしています」と話す。
ボタンやリベットについても、当時のものを再現するため、特注品を使用。さらに、同社が手掛けるデニムの一部には、サイズ感に強いこだわりを持ったものがある。
「多くのメーカーは、1つのサイズを採寸し、他のサイズは想定サイズで復刻します。しかし、当時のアメリカの製造思想は今の製造思想とは異なり、それでは精密な復刻とは言えません。私は世界中のコレクターから各サイズの実物を借り、袖の長さや一つ一つのパーツまで採寸し、寸分たがわぬサイズで復刻しています」と竹永代表。
現在は「第二次古着ブーム」とも言われ、復刻製造を行うメーカーも増えてきているが、サイズ感にまでこだわるメーカーは他にないという。
ヴィンテージデニムを復刻製作しようとしたきっかけは、高校生の頃からヴィンテージデニムに魅了されていることが始まり。
戦前から戦後にかけてのデニムが今の市場に出回ることが少なく、時には100万円を超えることも。だからこそ同社では、気軽に着られるように復刻デニムを作っているという。
社名は、「Bridge Of Times(時代の架け橋)」の頭文字で、当時のアメリカと現代の日本を結ぶ懸け橋になりたいという思いが込められており、新店舗リニューアル時に「BEYOND OF TRUST(時代や国を超えた「信頼」を体現する)」の理念を掲げブランド名にしている。
「細部にまでこだわって復刻したデニムを通じて、当時のアメリカを身近に感じてもらいたい。ヴィンテージデニムが持つ魅力を感じてもらえるよう、小さなこだわりを積み重ね、時代を纏う体験をしてほしい」と竹永代表は話す。
現在は一人で縫製を行っており、注文の増加により納品に1年以上かかる状態。今後は増員を検討し、より多くの人にこだわりのデニムを楽しんでもらえる体制を整えていく構えだ。
【出典】株式会社 山陰政経研究所 旬刊政経レポート 令和8年1月25日号
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■事業所名:株式会社B.O.T ■業 種:デニム製品製造業 ■住 所:鳥取県西伯郡伯耆町荘55-23 |
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