地域のチカラ ~伴走支援の現場~
大山の魅力を味わえる宿が大人気
▼登山や観光の基地に 大山の宿で山陰の魅力を味わって
大山の夏山登山道の入口近くに「大山ベースキャンプ」という宿がある。代表の山本相徳さんは韓国出身で、親身になって利用者の世話をする面倒見のよさや、本場のおいしい韓国料理が人気で、日本だけでなく海外からも利用者が集っている。
▼自然にひかれゲストハウスを
山本さんは38年前に留学生として来日し、卒業後も日本を拠点に金融業界で働き続けたが、激務で体調を崩した。人生の第二幕は自然の中で暮らしたいと、北海道から山口まで2年かけて候補地を探した。そして、四季の大山の美しさと、港も空港も近く、韓国へ行き来がしやすいことからこの場所を選び、7年前に移住した。
さらに、「韓国で国民的人気」という登山の基地にしたいと、宿を開くことに。知人もいなかったため、商工会に相談した。「最初は唯一の頼れる相手でした」と山本さん。情報提供などの支援を受けて企業の保養所を改装し、2024年1月にゲストハウスを開業した。
個室とドミトリーがあり、和紙や障子など和の内装でまとめた。気軽に利用できるように料金は抑えながら、広く清潔な食堂や、ソファが並ぶ交流スペースなど設備はホテル並みに。調理の経験はほとんどなかったが、韓国の有名店のレシピを教わり、山陰の新鮮な素材で作ると、本格的でおいしいと評判を呼び、日本人客にも、海外の客にも満足してもらえる味になった。
▼利用者から頼られる「アニキ」に
客の7割は日本人で、韓国を中心に海外からも増加中。以前に海外の宿で、「もっとコミュニケーションが取れれば」と感じた経験から、利用客には積極的に話しかけ、日本のマナーを知らない客や、登山の準備が足りない客には、正しいマナーやルールを伝える。トラブルには親身になって手を差し伸べ、労をいとわず動く。日本に来たけれど、繁忙期で宿がとれない、と頭を抱える旅行者がいたら、まずは「おいで」と誘う。「うちは70人も収容できるし、最悪の場合でも私の部屋があるから」と笑う。
その面倒見の良さから、「スーパーホストだ」「困ったらアニキを頼ろう」とSNSで広がり、海外から山本さんに会いにくる客もいる。
商工会とも付き合いが続いている。補助金申請の支援や、米が入手しづらい時期には農家の紹介も受けるなど、「いろんな面で助かっています。私を支える柱の一つ」。
山陰の魅力をもっと広めたい、と話す山本さん。「登山にサイクリングやゴルフ、釣り。こんなに体験できる場所は日本でも他にない」。今年に入って宿のスタッフも増え、さらにパワーアップした。これからも、行政や地域の人と一緒に、さらに地元を盛り上げたいと意気込む。
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■事業所名:大山ベースキャンプ ■業 種:宿泊業 ■住 所:鳥取県西伯郡大山町大山57
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